GASでテンプレートから契約書を自動生成するスクリプト

先生

GASで契約書を自動生成して、契約業務から解放されよう!

GASで契約書を自動生成!業務効率化の鍵

契約書の作成、地味に時間がかかりますよね。特に雛形がある場合、名前や日付、金額などを手作業で修正するのは非効率です。そこで今回は、Google Apps Script(GAS)を使って、テンプレートから契約書を自動生成する方法をご紹介します。GASを使えば、Googleドキュメントのテンプレートにスプレッドシートのデータを流し込み、大量の契約書を効率的に作成できます。契約業務の効率化を目指しましょう!

必要なものと準備

GASで契約書を自動生成するために、以下のものを用意しましょう。

1. Googleアカウント: GASを使用するために必須です。

2. Googleドキュメントの契約書テンプレート: 契約書の雛形となるドキュメントです。差し込みたい箇所を{{変数名}}のように記述しておきます。(例:{{契約者名}}, {{契約日}}, {{金額}}

3. Googleスプレッドシート: 契約に必要なデータをまとめたスプレッドシートです。1行が1つの契約に対応し、列に見出し(変数名に対応)をつけます。(例:契約者名, 契約日, 金額)

4. GAS(Google Apps Script): スプレッドシートのデータを読み込み、ドキュメントテンプレートに差し込んで契約書を生成するスクリプトです。

GASスクリプトの作成

それでは、GASスクリプトを作成していきましょう。Googleスプレッドシートを開き、ツール > スクリプトエディタを選択して、GASエディタを開きます。

以下のコードをGASエディタに記述します。

function generateContracts() {
  // スプレッドシートとドキュメントのIDを設定
  const spreadsheetId = 'あなたのスプレッドシートID'; // スプレッドシートIDを入力
  const templateDocId = 'あなたのドキュメントID'; // テンプレートドキュメントIDを入力

  // スプレッドシートからデータを取得
  const ss = SpreadsheetApp.openById(spreadsheetId);
  const sheet = ss.getActiveSheet();
  const dataRange = sheet.getDataRange();
  const values = dataRange.getValues();
  const header = values[0]; // ヘッダー行
  const data = values.slice(1); // データ行

  // テンプレートドキュメントを取得
  const templateDoc = DocumentApp.openById(templateDocId);

  // データ行ごとに契約書を生成
  data.forEach(row => {
    // テンプレートをコピー
    const newDoc = templateDoc.makeCopy(${row[0]}の契約書); //ファイル名を契約者名にする例
    const newDocId = newDoc.getId();
    const newDocBody = DocumentApp.openById(newDocId).getBody();

    // データを差し込み
    for (let i = 0; i < header.length; i++) {
      const placeholder = {{${header[i]}}};
      newDocBody.replaceText(placeholder, row[i]);
    }
  });
}

上記のコード中の 'あなたのスプレッドシートID''あなたのドキュメントID' を、それぞれあなたのスプレッドシートとドキュメントのIDに置き換えてください。スプレッドシートIDとドキュメントIDは、それぞれのURLから確認できます。

このスクリプトを実行すると、スプレッドシートの各行のデータに基づいて、契約書が自動的に生成されます。生成された契約書は、Googleドライブに保存されます。

スクリプトの実行と注意点

GASエディタの再生ボタンをクリックしてスクリプトを実行します。初回実行時は、Googleアカウントへのアクセス許可が求められますので、許可してください。

スクリプト実行時には、以下の点に注意してください。

– スプレッドシートのヘッダー行とテンプレートドキュメントの{{変数名}}が一致していること。

– スプレッドシートのデータ型が、テンプレートドキュメントに差し込むデータ型と合っていること。(例:日付の形式)

– 大量のデータを処理する場合、Googleの制限に注意すること。(GASの実行時間制限など)

GASは、非常に便利なツールですが、セキュリティにも注意が必要です。特に、機密情報を含む契約書を扱う場合は、アクセス権限を適切に設定し、スクリプトのコードを厳重に管理してください。

応用例と発展

今回ご紹介した方法は、契約書の自動生成以外にも、様々な用途に応用できます。

– 請求書の自動生成

– 領収書の自動生成

– 顧客へのメール送信

など、様々な業務を自動化することができます。アイデア次第で、業務効率を大幅に向上させることが可能です。

また、GASは、他のGoogle Workspaceのサービスとの連携も容易です。例えば、Googleフォームで収集したデータをスプレッドシートに連携し、そのデータを使って契約書を自動生成することもできます。

参考リンク

まとめ

GASを使った契約書の自動生成は、契約業務の効率化に非常に有効です。今回ご紹介した方法を参考に、ぜひGASを活用して、業務効率を向上させてください。GASは、プログラミング初心者でも比較的簡単に扱えるため、ぜひチャレンジしてみてください。