catコマンドでファイルの中身を表示する方法【複数ファイル対応】

先生

ファイルの中身をサクッと確認!catコマンドはプログラミングの強い味方。

catコマンドとは?基本を理解しよう

LinuxやmacOSなどのUnix系OSで、ファイルの内容をターミナルに表示するために使用される基本的なコマンドがcatコマンドです。catは「concatenate(連結する)」の略ですが、主にファイル内容の表示に使われます。

catコマンドは非常にシンプルで、オプションを指定しない場合は、指定されたファイルを順番に読み込み、その内容を標準出力(通常はターミナル)に表示します。プログラミングやシステム管理において、テキストファイルの設定内容を確認したり、ログファイルの内容をざっと確認したりする際に非常に便利です。

基本的な構文は以下の通りです。

cat [オプション] [ファイル名...]

ファイル名を複数指定すると、それらのファイルの内容が連結されて表示されます。これはcatコマンドの「concatenate」という名前の由来でもあります。

catコマンドの基本的な使い方

最も基本的な使い方は、ファイル名を指定してその内容を表示することです。

cat example.txt

上記のコマンドを実行すると、example.txtファイルの内容がターミナルに表示されます。

複数のファイルを指定することも可能です。この場合、指定した順にファイルの内容が連結されて表示されます。

cat file1.txt file2.txt file3.txt

上記の例では、file1.txtfile2.txtfile3.txtの内容が順番に表示されます。

catコマンドの便利なオプション

catコマンドには、いくつかの便利なオプションが用意されています。ここでは、特によく使われるオプションを紹介します。

-nオプション:行番号を表示します。

cat -n example.txt

各行の先頭に行番号が付与されて表示されます。これにより、ファイルの内容をより詳しく把握することができます。

-bオプション:空白行を除いて行番号を表示します。

cat -b example.txt

-nオプションと似ていますが、空白行には行番号が表示されません。内容のある行だけに行番号を表示したい場合に便利です。

-sオプション:連続する空行を1つにまとめて表示します。

cat -s example.txt

ファイル中に複数の空行が連続している場合、それらを1つの空行にまとめて表示します。ログファイルなど、空行が多いファイルを見やすくするのに役立ちます。

-Eオプション:各行の最後に$マークを表示します。

cat -E example.txt

行末を見やすくする際に有効です。特に、スペースやタブなどの目に見えない文字の確認に役立ちます。

-Tオプション:タブを^Iとして表示します。

cat -T example.txt

タブ文字を視覚的に確認できます。タブによるインデントが重要なファイルを読む際に便利です。

複数ファイルの連結とリダイレクト

catコマンドは、複数のファイルの内容を連結して表示するだけでなく、その結果を別のファイルにリダイレクトすることもできます。

cat file1.txt file2.txt > combined.txt

上記のコマンドを実行すると、file1.txtfile2.txtの内容が連結され、combined.txtという新しいファイルに保存されます。もし combined.txt がすでに存在する場合、その内容は上書きされます。

ファイルに追記したい場合は、>>を使用します。

cat file3.txt >> combined.txt

上記のコマンドを実行すると、file3.txtの内容がcombined.txtの末尾に追加されます。

catコマンドの応用例

catコマンドは、他のコマンドと組み合わせて使うことで、さらに強力なツールとなります。

例えば、grepコマンドと組み合わせて、特定の内容を含む行を抽出することができます。

cat example.txt | grep 'keyword'

上記のコマンドを実行すると、example.txtファイルの中でkeywordという文字列を含む行だけが表示されます。

headコマンドやtailコマンドと組み合わせることで、ファイルの先頭や末尾の数行だけを表示することもできます。

cat example.txt | head -n 10

上記のコマンドを実行すると、example.txtファイルの先頭10行が表示されます。

cat example.txt | tail -n 10

上記のコマンドを実行すると、example.txtファイルの末尾10行が表示されます。

参考リンク

まとめ

catコマンドは、ファイルの内容を表示するための非常にシンプルで強力なコマンドです。基本的な使い方から、オプションの利用、他のコマンドとの連携まで、様々な場面で役立ちます。ぜひcatコマンドを使いこなして、より効率的なプログラミングやシステム管理を実現してください。