
ファイル一覧表示に使われるlsコマンドについて紹介します。
「ls」コマンドとは
lsコマンドは、LinuxやmacOSなどのUnix系OSでディレクトリ内のファイルやサブディレクトリの一覧を表示するためのコマンドです。
UNIX系のシステムを触る人はほとんど使うことになると思いますが、ちょっとした知識で作業効率が上がります。
lsコマンドの基本的な使い方
普通に使うだけであれば、下記で使えます。カレントディレクトリにあるファイルやフォルダが横並びに表示されます。
ls
使用例
root@localhost:~$ ls
dir01 file01.txt file02.txt
lsコマンドのオプション
上記のままだと、ファイル数が多い時に見づらかったり、ファイルの情報がわからなかったりすると思います。
そこで下記のような便利なオプションがあります。
オプション | 詳細 |
-l | ファイル・ディレクトリの情報と名前が縦に表示される |
-r | 逆順に表示される |
-t | 更新時間が新しい順に表示される |
-h | サイズに単位が表示される |
-a | 隠しファイルも表示される |
-R | ディレクトリがあれば再帰的にファイル・ディレクトリが表示される |
-1 | ファイル・ディレクトリ名のみが縦に表示される |
以降で各オプションの使い方について紹介します。
-lオプション
ファイル・ディレクトリの情報と名前を縦に表示できます。
権限、所有者・所有グループ、サイズ、更新日時の情報を確認することができます。
ls -l
使用例
root@localhost:~$ ls -l
total 20004
drwxr-xr-x 3 root root 4096 Mar 20 13:17 dir01
-rw-r--r-- 1 root root 10240000 Mar 20 13:15 file01.txt
-rw-r--r-- 1 root root 10240000 Mar 20 13:21 file02.txt
またファイル・ディレクトリの情報については、上記のfile01.txtを例にすると下記となります。
表示文字列 | 意味 |
-rw-r–r– | 左1桁目:ファイル(-)/ディレクトリ(d)/シンボリックリンク(l)を示す文字列 その他:権限を示す文字列 |
1 | ハードリンク数 |
root root | 左:所有者、右:所有グループ |
10240000 | サイズ(単位はbyte) |
Mar 20 13:15 | 更新日時 |
-lオプションでの表示は、名前順で表示されます。
-rオプション
適用されている表示順序の逆順で表示できます。
ls -r
使用例
root@localhost:~$ ls -lr
total 20004
-rw-r--r-- 1 root root 10240000 Mar 20 13:21 file02.txt
-rw-r--r-- 1 root root 10240000 Mar 20 13:15 file01.txt
drwxr-xr-x 3 root root 4096 Mar 20 13:17 dir01
-lオプションのみの場合、名前順のため、-lrとすると名前順の降順で表示されます。
-tオプション
更新時間の新しい順に表示できます。
ls -t
使用例
root@localhost:~$ ls -lt
total 20004
-rw-r--r-- 1 root root 10240000 Mar 20 13:21 file02.txt
drwxr-xr-x 3 root root 4096 Mar 20 13:17 dir01
-rw-r--r-- 1 root root 10240000 Mar 20 13:15 file01.txt
ここで、-rオプションと一緒に使用することで、更新日時が新しいものを一番下に表示することができ、ファイル数が多い場合でも、次のカーソル位置の近くに表示されるため、より新しいファイル・ディレクトリを確認しやすくなります。
root@localhost:~$ ls -ltr
total 20004
-rw-r--r-- 1 root root 10240000 Mar 20 13:15 file01.txt
drwxr-xr-x 3 root root 4096 Mar 20 13:17 dir01
-rw-r--r-- 1 root root 10240000 Mar 20 13:21 file02.txt <--更新日時が最も新しい
root@localhost:~$ <--次のカーソル位置
-hオプション
-lオプションで表示されるサイズによしなに単位を表示できます。
ls -lh
使用例
root@localhost:~$ ls -lh
total 20M
drwxr-xr-x 3 root root 4.0K Mar 20 13:17 dir01
-rw-r--r-- 1 root root 9.8M Mar 20 13:15 file01.txt
-rw-r--r-- 1 root root 9.8M Mar 20 13:21 file02.txt
サイズによって、K(キロ)やM(メガ)、G(ギガ)の単位が表示されます。
-aオプション
「.」から始まる隠しファイルを表示させることができます。
基本的に設定系のファイルが多いです。
ls -a
使用例
root@localhost:~$ ls -a
. .. .bashrc .profile dir01 file01.txt file02.txt
-Rオプション
サブディレクトリがあれば再帰的に配下のファイル・ディレクトリを表示できます。
ls -R
使用例
root@localhost:~$ ls -R
.:
dir01 file01.txt file02.txt
./dir01:
dir02 file03.txt
./dir01/dir02:
file04.txt
上記の場合、dataディレクトリ配下のファイルも表示されていることがわかります。
-1オプション
ファイル・ディレクトリ名のみを縦に表示できます。
シェルスクリプトやエクセルへの貼り付けなどに使いやすい出力です。
ls -1
使用例
root@localhost:~$ ls -1
dir01
file01.txt
file02.txt
まとめ
以上です。今回はlsコマンドの基本的な使用方法について紹介しました。
-lオプションで表示される権限や所有者・所有グループについては別の記事で紹介したいと思います。