zip・unzipコマンドの使い方|ファイルを圧縮・解凍する方法

先生

ファイルの圧縮・解凍はもう怖くない!zip/unzipコマンドをマスターして、スマートなファイル管理を実現しましょう。

zipコマンドとは?ファイル圧縮の基本

zipコマンドは、複数のファイルやディレクトリをまとめて圧縮し、一つのzipファイルとしてアーカイブするために使用される、非常に便利なコマンドラインツールです。特にウェブサイトのバックアップや、ファイルの共有時によく利用されます。

zipファイルは、圧縮効率が高く、Windows、macOS、Linuxなど、多くのOSで標準的にサポートされているため、互換性の高いファイル形式と言えます。

zipコマンドを使用することで、ディスク容量の節約や、ファイル転送時間の短縮にも繋がります。

zipコマンドの基本的な使い方

zipコマンドの基本的な構文は次のとおりです。

zip [オプション] 圧縮ファイル名  圧縮するファイルやディレクトリ

例えば、myfilesというディレクトリをarchive.zipという名前で圧縮するには、次のように入力します。

zip -r archive.zip myfiles

-rオプションは、ディレクトリを再帰的に処理するために使用します。これがないと、ディレクトリ自体はzipファイルに追加されますが、その中身は含まれません。

複数のファイルをまとめて圧縮することも可能です。

zip archive.zip file1.txt file2.txt file3.txt

この例では、file1.txtfile2.txtfile3.txtという3つのファイルをarchive.zipに圧縮しています。

zipコマンドのオプション

zipコマンドには、様々なオプションがあり、圧縮レベルの調整や、パスワードの設定などが可能です。

代表的なオプションをいくつか紹介します。

-r: ディレクトリを再帰的に圧縮します。

-q: 静かに実行します。エラーメッセージ以外は表示しません。

-e: 暗号化(パスワード保護)を行います。

-9: 最高の圧縮レベルで圧縮します(処理時間は長くなります)。

-0: 圧縮せずにアーカイブします(処理時間は短くなります)。

パスワードを設定して圧縮するには、-eオプションを使用します。

zip -e archive.zip myfiles

上記コマンドを実行すると、パスワードの入力を求められます。入力したパスワードは、zipファイルを解凍する際に必要になります。

unzipコマンドとは?ファイル解凍の基本

unzipコマンドは、zipファイルを解凍するためのコマンドラインツールです。zipコマンドで圧縮されたファイルを元の状態に戻すことができます。

unzipコマンドは、LinuxやmacOSなどのUnix系のOSで標準的に利用できます。Windowsの場合は、別途unzipツールをインストールする必要があります。

zipファイルを解凍することで、圧縮されたファイルやディレクトリにアクセスできるようになります。

unzipコマンドの基本的な使い方

unzipコマンドの基本的な構文は次のとおりです。

unzip [オプション] 圧縮ファイル名

例えば、archive.zipというzipファイルを解凍するには、次のように入力します。

unzip archive.zip

上記コマンドを実行すると、archive.zipファイルが現在のディレクトリに解凍されます。

特定のディレクトリに解凍したい場合は、-dオプションを使用します。

unzip archive.zip -d destination_directory

この例では、archive.zipファイルがdestination_directoryというディレクトリに解凍されます。

unzipコマンドのオプション

unzipコマンドにも、様々なオプションがあり、解凍先の指定や、上書きの制御などが可能です。

代表的なオプションをいくつか紹介します。

-d: 解凍先のディレクトリを指定します。

-o: ファイルを上書きします(確認なし)。

-n: ファイルを上書きしません(すでに存在するファイルはスキップします)。

-l: zipファイルの内容を一覧表示します(解凍はしません)。

-P: パスワードを指定します(zipファイルがパスワード保護されている場合)。

パスワード保護されたzipファイルを解凍するには、-Pオプションを使用します。

unzip -P password archive.zip

上記コマンドを実行すると、passwordで指定されたパスワードを使用してarchive.zipファイルが解凍されます。

zip/unzipコマンドで日本語ファイル名を扱う際の注意点

zip/unzipコマンドで日本語ファイル名を扱う場合、文字コードの問題が発生することがあります。特に、Windows環境で作成されたzipファイルをLinux環境で解凍する場合などに注意が必要です。

文字コードの問題を回避するためには、-Oオプションを使用して文字コードを指定する方法があります。

unzip -O cp932 archive.zip

上記コマンドは、archive.zipファイルの文字コードをcp932(Windowsで一般的な文字コード)として解釈します。

UTF-8でエンコードされたzipファイルの場合は、-O utf-8オプションを使用します。

また、zipファイルを作成する際にも、-jオプションでファイル名をUTF-8でエンコードすることで、文字化けを防ぐことができます。

zip -j -O utf-8 archive.zip ファイル名.txt

参考リンク

まとめ

zip/unzipコマンドは、ファイルの圧縮・解凍を行う上で非常に強力なツールです。オプションを組み合わせることで、様々なニーズに対応できます。今回の記事を参考に、zip/unzipコマンドを使いこなして、効率的なファイル管理を実現してください。