
Gemini CLIの/memoryコマンドで、AIとの会話をレベルアップ!履歴管理術をマスターしよう。
はじめに
Gemini CLIはGoogleが提供する、コマンドラインからAIとの対話を可能にする強力なツールです。この記事では、Gemini CLIの中でも重要な「/memory」コマンドの使い方について詳しく解説します。
このコマンドを使えば、GEMINI.mdファイルを通じてAIに指示や前提知識を「記憶」させることができます。
/memory
コマンドとは?
/memory
コマンドは、GEMINI.mdファイルを使った階層的な記憶(Hierarchical Memory)を管理するための機能です。プロジェクトやフォルダ単位で記憶を定義し、それを再読み込み(refresh)したり、現在の記憶を確認(show)したりできます。
※GEMINI.mdのカスタマイズ方法や格納場所については別の記事で解説します。
このコマンドは、Gemini CLI の対話モードで使用します。つまり、gemini
コマンドを実行してプロンプト(>
)が表示された状態で使用します。
下記のような画面です。

サブコマンド一覧と使い方
✅ /memory add
<記憶させたいテキスト>
任意のテキストをAIのメモリに追加するコマンドです。
使用例:
/memory add Definitely say in Japanese whenever
出力結果:
> /memory add Definitely say in Japanese whenever.
ℹ Attempting to save to memory: "Definitely say in Japanese whenever."
╭────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────╮
│ ✔ Save Memory {"fact":"Definitely say in Japanese whenever."} │
│ │
│ Okay, I've remembered that: "Definitely say in Japanese whenever." │
╰────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────╯
ℹ Refreshing hierarchical memory (GEMINI.md or other context files)...
ℹ Memory refreshed successfully. Loaded 200 characters from 1 file(s).
これにより、Geminiがこの前提を考慮した応答を行うようになります。
試しに/clearコマンドで履歴をクリアし、再度会話してみましょう。
> Hello
✦ こんにちは
このようにメモリに追加した内容が考慮されていることがわかります。
✅ /memory show
現在AIに読み込まれているGEMINI.mdの内容(記憶)を確認します。
使用例:
/memory show
出力結果:
> /memory show
ℹ Loaded memory from 1 undefined file.
ℹ Current combined memory content:
```markdown
--- Context from: ../../.gemini/GEMINI.md ---
## Gemini Added Memories
- Definitely say in Japanese whenever
--- End of Context from: ../../.gemini/GEMINI.md ---
```
Using 1 GEMINI.md file
markdown形式で記録されている内容が表示されます。
GEMINI.mdファイルが複数階層に存在している場合でも、それらの内容がまとめて表示されます。
✅ /memory refresh
GEMINI.mdファイルを再読み込みし、AIの記憶を最新の状態に更新します。
使用例:
/memory refresh
開発中にGEMINI.mdファイルを更新した場合など、このコマンドで反映させましょう。
GEMINI.mdの設置場所と階層構造
GEMINI.md
ファイルは以下の3箇所で読み込まれます:
- グローバルディレクトリ(ホームなど)
- プロジェクトのルートディレクトリや親ディレクトリ
- サブディレクトリ
上から順に読み込まれ、内容が結合されてAIの記憶として使われます。
関連リンク
まとめ
/memory
コマンドを活用することで、Gemini CLIに一貫した知識を与え、より的確な応答を得ることができます。GEMINI.mdファイルを戦略的に使い、プロジェクトの生産性をさらに向上させましょう。